妊娠検査薬の陽性反応
妊娠検査薬には一定の感度(最少検出量)が設定されています。すなわち、検体尿中のhCG濃度がそれぞれの妊娠検査薬の感度以上である場合には陽性になります。健康な男性や健康な妊娠していない女性から採取した尿検体中のhCGは、妊娠検査薬の感度以下になるよう設定されていますので、決して陽性になることはないのです。
一般的には、妊娠検査薬で陽性反応が出た場合、それは大部分が妊娠を意味します。しかし、妊娠といってもさまざまで、正常妊娠とは限りません。流産、子宮外妊娠の場合にも妊娠反応は陽性になります。妊娠反応だけでこれらの疾患の鑑別は出来ません。超音波診断法など総合的に診断されなければなりませんので、妊娠検査薬で陽性反応が出た場合は、すみやかに専門医の診察を受けるべきです。
また妊娠していないのに妊娠検査薬で陽性反応が出る場合があります。
一つは不妊症治療などでhCG製剤投与をした後です。不妊症治療や黄体機能不全の場合にはhCG製剤が投与(筋肉注射)されることがありますが、この場合には投与後10日間ぐらいは妊娠反応は陽性になることがあります。また閉経後の女性の尿は妊娠に無関係な微量なhCGが認められ、妊娠反応が弱陽性になることがあります。
それから胞状奇胎あるいは絨毛癌などの絨毛性疾患は、hCGを産生する腫瘍ですので、時にはhCGが異常高値を示します。非妊娠性疾患としては女性の場合は卵巣の絨毛癌、男性の場合は精巣の絨毛癌の場合には妊娠反応が陽性になる場合もありますが、極めてまれです。